ここではパレートの法則の成り立ちから、ビジネスへの応用とプライベートまで使える考え方を分かりやすく説明いたします。
この法則から色々学べることは多いと思います。タイトルでも掲げている通り、人生の送り方の参考になるとも思います。私はこの法則を知ってから、結構前向きに挑戦していくようになりました。皆さんも一緒に読みながら考えて頂ければと思います。
パレート法則の成り立ち(2:8の法則、80:20の法則、ばらつきの法則)
まずは法則の成り立ちから見ていきましょう。
イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートが提唱した法則。
経済において、全体の数値の大部分は、全体を構成するうちの一部の要素が生み出しているという法則。
80:20の法則、ばらつきの法則。(ニッパチの法則とも呼ばれることもあります)
パレートは所得統計を分析して、所得分布が安定的であり、時代によって変化しないという結論に至りました。
この結論からは、社会の所得格差は平等にならないが、不平等も強化されないことになる。
この法則は貧困に対する最初の数学的な研究として注目を浴びました。
しかしながら1880年から90年における分布図を採用しており、1900年までに貧困格差は広がっており、その後貧困の研究は、ローレンツ曲線をもとに所得分布の指標としたジニ係数が用いられています。
パレートの法則は現代では様々なところで使われています。
パレートの法則のビジネス・仕事への応用・活用
ビジネスでは、
売上の8割は全顧客の2割が生み出している。
これはロイヤルカスタマーを育てるため、企業が取る方針でよく用いられています。
既存客の中でもロイヤルカスタマーである顧客に対するサービスを充実させることで、継続的な売上を創出する考え方です。
顧客分析の手法として捉えてみると、大口のお客様への対応方法をしっかり怠らないようにしていくことが大事ですね。
商品の売上の8割は、全商品のうちの2割の商品で生み出している。
これも上記の「お客様」のところを「商品」に置き換えた場合でも成り立つということです。
これは実際色々試してきましたが、あまり当てはまらないことが多いですね。
ABC分析やデシル分析などの手法を使ってカテゴリー化していくと当てはまることは多いので、商品などのカテゴリー分析の手法と合わせてやるのが良いでしょう。
当てはまるカテゴリーを強化して、売上の8割を占めるカテゴリーに販促費など費用を投下すると良いです。
また近年ではアマゾンでも見られるロングテールの法則もあります。
パレートの法則のマネジメント・人材育成への応用法(働きアリの法則)
この法則は2:6:2の法則とも言われています。
先ほどの売上管理、顧客管理などのビジネスの外部的要素で使われているパレートの法則ですが、マネジメントや人材管理においても
2:6:2の法則として活用されています。
2:6:2の法則とは?働きアリの法則とは?
パレートの法則の発展形としてこちらもすごく勉強になります。
262の法則はマネジメントやキャリアプランの観点と生きていく上での人間関係に役立ちます。
まずマネジメントやキャリアプランの視点では、
組織の中では、2割の優秀な層と6割の中間層、さらに会社に貢献しづらい2割で構成される。
またアリにおける生物学研究として知られるのが、「働きアリの法則」である。
日本の生態学者・長谷川英祐さんが社会生物学の見地から詳しく研究したのち、解説書としてこの法則を定義付けております。
よく働いているアリと、普通に働いている(時々サボっている)アリと、ずっとサボっているアリの割合は、2:6:2になる。
アリの前に仕事が現れた時、まず最も腰の軽いアリが働き始め、次の仕事が現れた時には次に腰の低いアリが働く、という形で、仕事の分担がなされている。仕事が増えたり、最初から働いていたアリが疲れて休むなどして仕事が回ってくると、それまで仕事をしていなかった腰の重いアリが代わりに働きだす。
すこし勘違いされやすいですが、コロニー(集団)の結成には腰の重い2割のアリが存在しないと、一斉に休んでしまい、コロニー形成が崩壊してしまうという法則です。
あなたは会社でどの層に属していますか?
これは大きな組織でも、小さな組織でも人が集まり組織になると出来上がるそうです。
マネジメントの観点からすると、2割のフォロワーシップには助けてもらって、いかに残りの8割を稼働させるかということに着目しても良いと思います。
1on1MTGなどを実施し、メンバーの悩みや不安、行き詰っていることを参加しづらい層に時間をかけて行うことも重要です。
キャリアプランについて考えてみましょう。
自身の周りを見ると、2:6:2に大体わかれると思います。
学校生活で言えば、40人クラスの場合、8人、24人、8人でクラスを盛り上げる人、傍観者、非参加者で分かれるということです。
厳密に分かれはしませんが、確かに集団行動の中では身近でも起こっていると感じられます。
会社で言えば、2割の優秀な層に入れるか入れないかで出世というものは決まってしまうとも考えられます。
2割に入れば、期待され、評価され、新しい経験が出来る環境に入ることが出来ます。
そこで残りの8割に当てはまる方は、次のように考えてみましょう。
・新しい組織に属して上位2割を目指す。
仕事にも向き・不向きが存在します。会社は社員一人一人を適材適所として配置しているつもりでも、本人にとっては違うケースが出てきます。
その場合は、自分から名乗り出る勇気を持つことです。違う組織体では自ずと262の法則で出来上がるのです。
例えば、
- 社内異動を申し出る
- 転職を検討する
のような行動で自分自身から環境を変えていくのも方法です。
・自分のコミュニティを作る
好きなことや得意なことでコミュニティを作りましょう。私の場合は麻雀です。ゴルフでもテニスでも良いでしょう。
そこで知り合った人たちと新しい関係を作っていくのも方法だと思います。
また自分自身で作るコミュニティーはあなたが引っ張る役となります。そこでは1人だけで頑張ることをせず、2割のフォロワーに手伝ってもらうように動くのが効果的です。
会社以外でも集団生活で起きていることですので、上位2割に入るには、今ある環境とは違うところで実績を残したり、参加してみるのが良いでしょう。
人生における「人付き合い」への応用・活用法
パレートの法則を応用すると、
2割の親密な関係と6割のたまに連絡を取る関係と2割の反りの合わない関係に分けられます。
この2割自体はあまり自身への影響が少ないものとして、気にしない要にするという考え方です。
つまり社会という集合体の中で暮らしている以上、全員が全員仲良くなり、共通目標にはなり得ないと考えて過ごすことです。
私も色々な方と出会ってきましたが、こういった2割の方も少なからずいました。もちろん最初は嫌いから入っても最後には好きに変わっている人もいます。
ただ人間関係で悩むようであればこの262の法則のように、合わないとして避けるという判断もありだと思います。
まとめ
パレートの法則を使って導き出せることは、
- 売上の8割は全顧客の2割が生み出している。
- 商品の売上の8割は、全商品のうちの2割の商品で生み出している。
- 組織の中では、2割の優秀な層と6割の中間層、さらに会社に貢献しづらい2割で構成される。
- 2割の親密な関係と6割のたまに連絡を取る関係と2割の反りの合わない関係に分けられる。
ということです。
自分の仕事における立ち位置、人間関係での悩みまでパレートの法則が応用され、活用されています。
ぜひともこの記事を参考にしていただき、前向きに過ごしていきましょう!